投資を始める際、「高配当株投資」と「インデックス投資」のどちらを選ぶべきか悩む人は多いでしょう。
それぞれにメリット・デメリットがあるため、自分に合った投資スタイルを見極めることが大切です。
この記事ではそれぞれの特徴を詳しく解説します。
高配当株 vs. インデックス投資の比較表
項目 | 高配当株投資 | インデックス投資 |
---|---|---|
投資の目的 | 配当金を得る(インカムゲイン) | 資産を長期的に増やす(キャピタルゲイン) |
リスクの大きさ | やや高い(個別株のリスク) | 比較的低い(分散投資) |
リターンの期待値 | 長期的にはインデックスに劣ることが多い | 平均的な市場リターンが得られる |
必要な知識・スキル | 企業分析が必要(財務分析・業績チェック) | 基本的に不要(初心者でも簡単) |
投資の手間 | 高い(定期的な銘柄入れ替え・業績チェック) | 低い(買って放置が可能) |
配当金の受け取り | あり(定期的なキャッシュフロー) | ほぼなし(再投資する場合が多い) |
税金の影響 | 配当金に課税される(手取りが減る) | 長期保有なら課税を繰り延べられる |
おすすめの投資家層 | ある程度の経験がある投資家 | 投資初心者・長期投資を考える人 |
高配当株投資の特徴
配当金を目的とした投資
高配当株とは株主に対して比較的高い配当を支払う企業の株のことです。
定期的に配当を受け取れるため安定したキャッシュフローを得たい投資家に向いています。
個別株の分析が必要
高配当株を選ぶには、企業の業績や財務状況を分析 する必要があります。
高配当だからといって業績が悪化している企業を選んでしまうと減配や株価下落のリスク があります。
分散投資しにくい
高配当株を個別に選ぶ場合、少数の銘柄に投資することが多いためリスクが集中しやすいというデメリットがあります。
また分散投資する場合はどの銘柄を選ぶかという選定に多くの時間がかかってしまう可能性もあります。
税金の影響を受けやすい
配当金には 20.315%の税金(所得税・住民税)がかかります。
さらにNISA口座を使わない場合、配当金を受け取るたびに課税されるため、資産の成長が遅くなる ことがあります。
株価の成長が遅い場合がある
高配当株は成熟した企業が多く、 株価の成長(キャピタルゲイン)が期待しにくい ことがあります。
そのため、資産を大きく増やしたい人には向かない可能性があります。
短期間で大きなリターンを望む場合、知名度が高くない企業への投資が必要になるケースも少なくありません。
インデックス投資の特徴
市場全体に分散投資
インデックス投資は「日経平均株価」や「S&P500」などの指数に連動する投資信託やETFを購入するを指します。
そうすることで市場全体に分散投資できます。
個別銘柄のリスクを減らしながら安定的な成長を期待できるのが特徴です。
手間がかからない
個別銘柄の分析は不要で一度購入すれば基本的に放置できます。
忙しい人や投資に時間をかけたくない人に最適です。
長期的なリターンが安定
インデックス投資は、市場の平均リターン(年率4〜7%程度)を得ることができます。
過去のデータを見ると、長期的に見ればほとんどのアクティブ投資家よりも高いリターンを得ていることがわかります。
税制面で有利
インデックス投資では、配当を再投資することで 税金を繰り延べられる ため、資産を効率的に増やすことが可能です。
またNISAやiDeCoを活用すれば税制優遇を受けられます。
初心者向き
市場全体に投資するため、個別株の分析をする必要がなくリスクも分散されています。
投資経験がない人でも 簡単に始められる のが魅力です。
初心者にはインデックス投資の方がおすすめ!
初心者には高配当株ではなくインデックス投資をおすすめします。
その理由は以下の3点です。
分散投資でリスクが低い
高配当株投資は特定の企業に投資するため、業績悪化によるリスクが高い傾向にあります。
インデックス投資は市場全体に投資するためリスクが分散されます。
手間がかからずシンプル
高配当株投資は企業の業績をチェックし続ける必要がありますが、インデックス投資は定期的に積み立てるだけ問題ありません。
ほったらかしでも運用できるため初心者向きです。
長期的なリターンが安定
インデックス投資は過去のデータを見ると長期的に安定したリターンを出しています。
一方、高配当株投資は 銘柄選びに失敗するとリターンが下がる可能性があります。
結論:初心者はインデックス投資から始めよう
高配当株投資とインデックス投資にはそれぞれメリットがありますが、初心者にはインデックス投資が圧倒的におすすめです。
投資を始めたばかりの人は、 つみたてNISAを活用してインデックス投資 を始めるのが良いでしょう。
もちろん、配当金を得たい場合は高配当株投資を検討するのもアリですが、まずはインデックス投資で資産形成の基盤を作るのが賢明な選択と言えるでしょう。